柴犬あきとの生活 198
また取れない!!
いつものように、あきが「投げて、投げて」とお気に入りのボールを持ってきたので、ポーンと投げてあげたところ、追いかけたあきの顔に当たり、その拍子に彼女のご飯入れにスポっと入ってしまいました
「あれ?入っちゃったね」
あきがこちらを見ています。
「あき、取れるよ。頑張って!」
毎度の事ながら、取りにくい場所に入ると「取って~」という顔をしてこちらを見るあきを励まします。
でもすぐにこの表情に。
『取れないよ?』
「あきちゃん、取れるよ。もっと頑張って!」
そう言われてお茶碗の中のボールを咥えようとしますが、うまく行かないようです。しばらくしてまたこんな顔に。
『取れないっ!!!無理っ!!!!』
「取れるよ~あきちゃん、あきなら取れる!!」
仕方ないので近づいてみます。
『取れないってば』
「何で?見えてるよ?ちゃんと見えてるから取れるよ」
そう言われてボールをじっと見つめます。
仕方なく再度チャレンジ。
頑張ってる、頑張ってる。
お茶碗に鼻先を突っ込んで咥えようとしていますが・・・
どうやらお茶碗の直径がボールとあきの鼻と顎を入れるには小さいようです。
鼻先を入れると、顎が入らない。。。
『頑張れって言われても取れないよ~』
再度角度を変えて咥えようとしますが、直径が変わるわけではないので取れません。
今度は、鼻先を入れずにお茶碗の淵にかけたまま、顎だけ入れてみました。
あき、賢い!
でも、ちゃんと挟めないのでやっぱり取れない。。。
『うーん。。。どうしたら取れるんだろう』
考えてる、考えてる。賢いね、あきちゃん!
「あき、それ噛むのは無理なんじゃない?」
若干イラっとしてきたようです。
そこで、思わずお茶碗をパンチ!
そう、そうよ!あきちゃん!噛むんじゃなくて、お茶碗をひっくり返せば取れるのよ!!頑張れ!!
『この、このお茶碗が!!!』
そこでまたパンチ!
茶碗の淵に手をかけてひっくり返せ!ほら頑張れ!と心の中で応援しますが、「ひっくり返す」ことには残念ながら気づけず、両手でお茶碗を押して伏せて行きました。
思い通りにならないボールをじっと見つめています。
『うーん。何故取れない。。。』
そしてまたお茶碗を手で押して見ることに。
「あきちゃん。押してもお茶碗が移動するだけだよ?」
『何で取れないんだろう。。。』
『もう。。。見えてるのに。。。何で取れないの???』
考えてる、考えてる。
「あき、取れないね」
『これ、無理だと思う』
「あれ?あきちゃん。目の下クマみたいになってるよ?疲れちゃった?」
「取って欲しいの?」
「取ってあげようか?」
『取って取って!』
お茶碗に入ったボールは、お茶碗をひっくり返したら取れるのよ、って言ってもわかんないよね~。そのうち出来るようになるかな?
まあ、今日のところは取ってあげましょうかね。あきちゃん。