柴犬あきとの生活 159
どうしてもボールで遊びたい!!
我が家の台所には、作業台が置いてあります。作業台は3段のワゴン式で、一番下は空洞になっています。
一番下には何も置いていないのに、先ほどからあきはその一番下の空洞を覗き込んでいます。
「あれ?あきちゃん、どうした?」
何か入り込んだのでしょうか?
あきが更に姿勢を低くしました。
「何か入ってるの?何かあるの?」
何やら考えています。
そして再び床を見て考え込むあき。
すぐにまた一番下の段を覗き込みました。
おや?この姿勢・・・
えーっ!!あきちゃん、もしかして潜るの?!
あの、いつも人任せなあなたが潜るの!!
なんと!!あきが潜りました!!!
あの用心深くて怖がりで、すぐ人に頼む一人っ子気質なあきが!!
しかも匍匐前進してます!!
何を取りたいのか、良くわかりませんが必死です。
頑張ってる頑張ってる!何をしてるのかまだ良く分からないけど、頑張ってる!
すると、何やら後退を始めました。
あ、出てきた!
その口にはボールが!!数時間前から行方不明だったボールを一人でずっと探していたようです。良く見つけたね、あきちゃん!
「あきちゃん!よく取れたね!!!」
先日まで食品トレーの上にあるボールが怖くて取れなかった子がですよ。作業台の下に潜ってボールを取ってきました!!
「すごな~あき。ほら、投げてあげよう!」
でもちょっと得意になってるあきは簡単にはボールを離す気は無いようです。
「あき、ほら離さないと投げられないよ?」
私の膝に手をかけて二本足で立っています。
そして投げた瞬間この真剣さ!
暫くボール投げに付き合わされるのかと思いきや。そのままあきはうたた寝中の夫の元へ。
「あきちゃん、寝てるから投げてもらえないよ?」
それでもしつこく投げてアピール!
寝ている夫の手にボールをくっつけてアウアウやっています。ボールだけなら良いのですが、あきはどさくさに紛れてちょぴっと噛むのがお得意なのです。
でも、あきのアピールでは夫の睡魔には勝てなかったようで、起きてもらえないうちにボールが転がってしまいました。
『あっ!!落ちたっ!!』
落ちたボールは勢いよく、隣の台所までコロコロと転がりました。
そのボールをじっと見つめるあき。
次の瞬間、あきが駆け出した!!!
あき以外誰も急いでいないのに、あっという間にボールを持って戻ってきます。
「あきちゃん、ねえ。疲れて寝てるからボールはやめてあげて。寝てるでしょ?」
でもあきは全くお構いなし!
『ねえねえ、ボール持ってきたよ?遊んで?投げて?』
「あきちゃん、もう寝かせてあげて!」
ボールで遊ぶ為なら勇気を出せる!!ボールで遊ぶ為なら猛烈アピール!!
投げて取ってくる遊びがそんなに面白いの???子犬だからなのか、犬だからなのか。
ボール遊びに飽きる日はくるのかしらね?あきちゃん。