柴犬あきとの生活 139
あき、何してるの?
私がピアノの練習を始めると、あきは大抵私の足元にいます。
ピアノを音を聴いているんだかいないんだか。遊んでくれないので仕方ないから寝てるのか、近くに居たいから満足して寝ているのか。
「あきちゃん、なんでそこにいるの?どこに行ってもいいのよ?」
そう声をかけても
『もちろん、退屈してるけど、ここで待つの』
と思っているような顔でこっちを見るだけ。
とりあえずおもちゃを噛みます。
ところが今日は、ピアノを弾き始めてすぐにあきが、サッ!と窓際に移動しました。
何かを見つけたようです。
「あきちゃん、どうした?」
振り向いたあきは、キリッとした表情のような気がします。
そして、次の瞬間立ち上がりました!
夫が改装中の庭に面した窓にへばりつくあき!
何やら夢中になっています。
二本足で立ち上がり、窓にへばりつく。。。これはもしかして虫?
あきが見上げているところを見上げると、黒い虫が窓ガラスに止まっていました。
「あきちゃん、虫が気になるの!」
この姿!完全に捕獲モードです。親バカですが、この姿、可愛いっ!!
本人は真剣ですが、必死に伸ばした手から虫までの距離は50cm以上。
ぴょんと飛び上がったところで、到底届かない距離です。
「あきちゃん、虫むし気になる?でも届かないよ?」
と言ったところであきに分かるはずはなく。ガラス窓を必死でカリカリ引っ掻き始めます。
まあ、ピアノの練習中、虫に夢中になってくれてたら静かでいいや、とあきをそのままにして練習を再開。
その間あきはずっとこんな感じで虫を眺めています。
かなり時間が経ってからあきを確認すると、まだじーっと虫を眺めています。
暇だからとはいえ、かなりの気の長さです。というか、執念深い?
「あきちゃん、まだ虫見てるの?」
すくっと立ち上がるあき。そしておすわり。
この後ろ姿。すっかり柴犬らしくなりました。なかなかの背中です。
あきの顔は見ての通りキツネ顔。柴犬に多く見られるタヌキ顔とは少し違います。顔は細長く、手足も非常に長く細身です。3月のこの時期よりも、8月の今はさらに手足が長くなって細身になりました。
そこで少し調べて見ることに。「面長」「額から鼻筋にかけてのラインが浅い」
「手足が長く細身」また、口を閉じていても犬歯が隠れないほど「歯が大きい」という特徴からして、あきは「縄文柴」系なのではないかと思います。毛が深くなる冬は、一時期タヌキ顔っぽくなったこともありましたが、この後夏にかけて毛が抜けると完全なるきつね顔になりました。とはいえ、まだまだ子供ですのでまた変化するのかもしれませんが、あきのお母さんは縄文柴の特徴を兼ね備えていました。
きつね顔、あきより浅い横顔のホリ、非常にスレンダーな体です。
この「縄文柴」というのは、縄文時代、縄文人に飼われていた「縄文犬」の特徴を受け継いでいることからついた名前だそうです。
それはともかく、本人は虫に夢中です。
結局下から虫を見上げること1時間近く。あきは全く諦めませんでしが、虫が捕まってくれるはずはなく。空振りのまま終わったのでした。