柴犬あきとの生活 147
先輩犬Sちゃんと遊びたい!
3月も末になり、遂に桜が開花しました。
春だな~と嬉しくなっている私を、全く!!桜に関心の無いあきが引っ張って行きます。
「あきちゃん、ほら桜だよ。綺麗ね~」
と声をかけても全く止まらず!匂いを嗅ぐのに必死なクンクン探偵は、勿体無いことに地面しか見ていません。
今日もまた先輩柴犬Sちゃんのお家の前まで来ました。
あきの姿が見えた途端、縄張りの庭を守っているSちゃんが激しく反応して駆け出し始めました。
あきもSちゃんに反応して、Sちゃんの近くに動き始めました。
あ、構えてる!
どんどん近づいてくるあきに、Sちゃんは更にエキサイト。息を荒げて左右に揺れています。そんなSちゃんにあきは更に近づいて行きます。
そして、遂にSちゃんのお庭の下の壁に寄りかかってあきが立ち上がりました!
「あきちゃん、そんなにSちゃんが好きなの!!!」
今までは遠くから眺めてアウアウ言ってるだけのあきでしたが、遂にできる限り一番近い場所にやって来ました。
そんなあきをSちゃんは見下ろして怒っています。
流石に2本足で立ち上がるのは大変なようで地面に降りました。
でも、すぐにまたチャレンジ!
怒るSちゃん。そして必死に立ち上がるあき!
怒っても全く怯まずひたすら見上げているあきに、Sちゃんはやりにくそうです。
Sちゃんに、「ごめんなさいね。まだ子供なの」って謝りたい気持ちになって来ます(苦笑)
自分の限界まで2本足立していたあきが、ようやく地面に降りました。
壁から離れたとはいえ、まだ立ち去らないあきに、Sちゃんが吠えています。
再び壁に近づき、力を溜めて。。。
壁に手をかけて。。。
ビョーンと立ち上がる!
そしてまたSちゃん激怒!!!
すると、後方から声が掛かりました。
「あら、Sちゃんが好きなのね!」
あきと私、見られていたとは全く気づいていなかった二人、ちょっと驚いて思わず振り返ります。
先ほどまで我々が居た公園の歩道に散歩中の女性が立って居ました。
「まあ、同じ柴犬!Sちゃんが好きなの?」
「そうなんです」
「似てるわね~」
Sちゃんはこの公園を散歩している人には有名犬なようで、結構名前を知っている人が多いのです。
「遊びたくて仕方ないらしくって。物理的に無理なんですけどね」
しばらく女性の方を見ていたあきですが、またSちゃんが気になって来ました。
そして、遂に耐えきれなくなって駆け出した!
「あきちゃん!あ、さようなら!!」
挨拶もそこそこにまた壁の前へ。
「あき、そんなに駆け出さないの!」
そしてまた壁の前で構えて・・・
ビターン!
壁にへばりつく!!!
徐々にコツを掴んで来たのか、壁への張り付き時間が伸びて来ました!!!
ちょっと地面に降りてすぐに構えて
また壁にへばりつく!!
そしてまた降りる。
一体何回繰り返すの?あきちゃん!!
「もういいんじゃない?あきちゃん。散歩ずっとここで止まってるよ?」
「ねえ、もう行こうよ。Sちゃんずっと怒ってるから」
流石に飽きたかと思いきや、また方向転換してしまうあき。
そしてまた壁の下へ。
見上げる先にはSちゃん。
そしてまた壁にへばりつく!
「あきちゃん、もういいから。行こうよ」
必死に背伸びしてSちゃんに近づこうとしているあきですが、Sちゃんまでの距離はご覧の通り。
どう頑張ったって届く訳がありません。
あきはちょっとやそっとじゃ飽きません!諦めません!前から思っていましたが、正直、しつこいです!!!
というわけで、今も壁にへばりついて怒るSちゃんをじーっと見上げています。
いい加減、Sちゃんが気の毒になって来ました。
「ほら、あきちゃん、本当に行くよ!!」
まだ後ろ髪引かれ中のあきを今度こそ散歩に引き戻します。
あきちゃん、あんまりしつこいとSちゃんに嫌われるよ。