柴犬あきとの生活 144
春がやって来ました
3月も後半となり、公園の草原も緑色になってきました。
あきは相も変わらず草原をクンクン、クンクン。丁寧に、丁寧に匂いを嗅いで歩いています。
あきちゃん、公園が随分綺麗な色になってきましたよ。地面ばっかり見ていないで、顔を上げたらどうですか?
どんな顔をして匂いを嗅いでいるのか、カメラを向けたいのですが地面に顔を近づけたまま、どんどん歩くあきの前に回り込むことが出来ず。私から見えるのは後ろ姿ばかり。こっちを向いて、と言って見たところで、匂いの確認に夢中になっていて馬耳東風。振り向きもしません。
今日は、先輩柴のSちゃんの家の前に来ても草の匂いに夢中です。
今日もSちゃんは庭をパトロール中で、あきがやって来たので、さっきから興奮して外周道路に面したフェンスを行ったり来たり。『またあの子供が来た!!!』と思っているのでしょうか。ハア、ハア言って駆け回ってるSちゃんを全く無視!してあきは木の根の匂いを確認中。
駆けずり回っているSちゃんの音に気づいて、ようやくあきがちらっとSちゃんを見ました。
反応するのかな?と思いきや、あっさりスルー。あれ?あきちゃん、Sちゃん気にならないの?まあ、良いですけどね。
公園を歩いていくと、雪柳が美しく咲いていました。
珍しくあきが匂いを嗅いでいます。いつもは花なんか眼中にないのに。他の犬の匂いでもするのかしら。
更に歩いていくと、パンジーが咲いていました。
春ですね~。そして今度は梅です!
これから毎日変化していく公園が楽しみだね~と答えないあきに話しかけながら、今日はちょっと遠出して見ることに。
あきにとっては初めての道を進みます。
こうしてみると、随分立派な巻尾になりました。
あきは赤柴ですが、白と赤毛の色合いがなかなか綺麗に出て来ました。
初めて散歩に出た頃には怖がっていたグレーチングも今や全く問題なし。
段差があれば上りたがり、降りるのも自由自在です。
初めての道を楽しんでいると、道に面したお家の庭に柴犬が現れました。
じっとあきを見つめています。成犬の赤柴です。
見られている!と気づいたあきは、恐る恐る近づいて行きます。
成犬柴はあっという間に門扉に移動。庭で放し飼いにされています。
じっとあきを見ている先輩柴。そしてあきはそろそろ、そろそろと近づきます。
そして不意に私を見ました。
「あきちゃん、どうするの?行ってみるの?大丈夫そうよ?」
好奇心に負けたようにまた近づきます。
ちょっと及び腰です。
近づいて来てくれた先輩柴に、自分ができる精一杯の接近を試みます。
先輩柴の迷子札を見ると、男の子でした。
不意に怖くなったようで、あきが後退。
「あきちゃん、尻尾振ってくれてるよ?」
柴男子はあきを気に入ってくれたのか、門扉越しにあきを見て尻尾を振ってくれています。そしてまたあきが接近。
お互いじっと見合っています。
あきがちょっとお尻を持ち上げました。
「あきちゃん、気になるの?」
そして遂にお互い「鼻クン」をはじめました。
ご挨拶出来たね、あきちゃん!
その瞬間、柴男子が
「ワン!!」
あ、吠えられた。。。
あきはさっと後退。
まあ、相手のテリトリーですしね。吠えられても仕方ない。
でもあきちゃん、ご挨拶出来てよかったね。
少しずつあきの世界が広がって来ています。