柴犬あきとの生活 151
今日もまた・・・
桜が満開に近づきました。もうすっかり春です。後数日で4月になります。
日に日に美しくなる桜を楽しむ私を、今日もあきは全く!花を見ることもなくクンクン、クンクン、匂いを嗅ぎながら下ばかり見て散歩中です。
「あきちゃん、ほら桜見て?」
と語りかけても、本日もまたスルーされる私です。
いつもの散歩コースを進むと、今日もまた先輩犬Sちゃんのいるお庭の横に到着しました。はぁ。。。あきはまたここで長居するつもりなんだろうなぁ・・・
Sちゃんの姿が見えると、あっという間に私をグイグイ引っ張ってあきがSちゃん宅の壁に向かって小走りになりました。
こうなるともう、私が何を言おうがお構いなしです。そしてSちゃんもあきを発見!
絶対彼女は『あ、またあの子供来たな』と思っていると思います。
そして今日もまた壁に貼り付く!
あれ?Sちゃん今日は怒らない。怒らない!!いつもならこの時点で吠えられているのに、何故か鼻先をフェンスの間から出してじっとしています。もしかしてあきちゃん、Sちゃんに認識してもらった?
一方のあきはちょっと気が散っているようで、壁に貼り付きながらよそ見ちゅう。
すっかりこの壁に貼り付く事に慣れて余裕が出て来たようです。
結構長時間も大丈夫になって来ました。そして何故か私に振り向くあき。
「あきちゃん、どうした?」
『ねえ、もっと近くに行きたいの』
今日もまた抱っこをご所望でしょうか。うーん。。。
『ねえねえ、もっと近くに行きたいの!!Sちゃんに会いたいの!!』
ああ・・・これは完全におねだりしています。
応えないでいると、またSちゃんを見上げます。
かなり長時間2本足で立ってますけど、あきちゃん大丈夫?
Sちゃんがちょっと移動したので、あきもそれを追いかけて移動。
やっと下に降りたと思ったら、また壁に貼り付く!
そしてまたお約束のねだり。
『ねえ、抱っこ~』
『あ、Sちゃん動いた』
Sちゃんの動きに合わせて、あきも微妙に右に揺れます。
もうかれこれ5分ぐらいこうして壁にへばりつくあきを私は待っているのですが、全く飽きないようです。はぁ・・・
とはいえ、こんなに真剣なあきを無理矢理引っ張って行くわけにもいかず。。。
『ねえ、近くに行きたいの。抱っこ!!』
抱っこでSちゃんに挨拶させてあげるまで動きそうにありません。はぁ・・・今日も抱っこしてSちゃんとご対面かぁ。。。
多分また唸られるんだろうなぁと思いながらあきを抱えてSちゃんの元へ。
すると、予想と違ってSちゃんは黙って真正面からじっとあきを見つめました。
「あれ?あきちゃん怒られないね」
あきも静かにSちゃんを見ています。
もしかしてあきちゃん、Sちゃんに覚えてもらったのかも。よかったね!
一生懸命なのが伝わったのかもね!
しばらく挨拶させてあげた後、これでもう満足しただろうと地面にあきをおろします。するとまた壁に貼り付く!
しかも両手を広げてるし!!
「あきちゃん、もういい。もういいよ。行くよ!」
そう言われたからか、あきがおりました。そしてちょっと壁から離れるあき。
やっと散歩に戻るのかと思った次の瞬間、あきが勢いよく走り出しました。
えーっ!!壁から離れたのは助走?!
両手を広げた!!
壁を蹴った!!
壁を駆け上がろうとしたあき!!
でも当然重力に抗えるほどのジャンプ力はなくすぐに落下(笑)
そしてまた壁に貼り付く!!
でも全く諦めてないし!!
そんなあきをSちゃんがフェンスの下から顔を出して見ています。
本当にあきは諦めない子です。まだまだ狙ってます。
そしてそんなあきの頑張りに心を動かされたのか、Sちゃんがお家の端までお見送りに来てくれました。彼女が来られるギリギリの角まで移動してくれています。
「さ、あきちゃんもういい加減散歩に戻ろう。ね。Sちゃん、バイバイ!」
やっと移動する気になったあきを連れて公園へ。
まったく。あきはSちゃんが好きすぎです!!
そしてその帰り道。またSちゃんの家の前まで来ると今度は座り込みました。
ああもう!このお家を避けて帰ろうとしてもあきはグイグイ引っ張って来てしまうのです。その挙句の座り込み!!!
もうSちゃんはあきに吠えません。
散歩帰りのあきは暑くて舌が出ています。
『ねえ、Sちゃんのそばに行きたいの』
「ダメよ。あきちゃん。もう抱っこしないよ。抱っこなし!!」
言葉が通じたのか、ちょっと顔をそらしました。
そして再び
『ねえ、抱っこ~っ!!』
「もう抱っこなしよ!!帰ろうあき!!」
あきがSちゃんを好きすぎて、散歩コースをちょと変えようかと思う今日この頃です。