柴犬あきとの生活 174
散歩には絶対に行きたいんです!
2階の部屋に入ることが大好きになってしまったあきは、今日もまた寝室に入り込んでいます。
今は、夫の寝具の上でおすわり中です。
「あきちゃん、ほら、下に行こう!」
と言っても、全く聞く耳は持たず逃げ回るばかり。これがもう、捕まらない捕まらない。あまり駆け出させると、フローリングが爪痕だらけになるので無理強いはできません。
「あき、下に行くよ」
夫が一人階段を下りて行きました。
そんな夫を見守るあき。
「あきちゃん、ほら、下りるよ?」
私も夫の後に続きます。
『え~みんな下に行くの?せっかく2階に上がって来たのに』
部屋の入り口から我々の動向を見守っています。
「あきちゃん、ほらおいで!」
相変わらず自力では下りられないあきに「わざと」階下から声をかけます。
「あきちゃーん、ほら、お散歩行こう!」
遂に出して見ました。「お散歩作戦」これでどうだ!「大好きなお散歩」と「階段下りの恐怖」どっちが勝つのか?!
「あきちゃん、お散歩行くよ~」
「あき、散歩行こうほら!」
二人揃って階段の下から階段の上のあきに「散歩散歩」と連呼します。
「あきちゃ~ん!!ほら、お散歩行くよ?あきは行かないの?」
「あき、置いてくぞーっ」
ふふふ。どうするんでしょう!!
「あきちゃーん、二人だけで行っちゃうよ?お散歩!!」
「あきは留守番する?」
意地悪な二人の声が階段に響きます。
すると・・・
おっ!遂にあきが下りる気になったようです!!
でも、やっぱり怖くて動きが止まりました。
「あきちゃん、お散歩は?」
「あき、行かないんだな。そっか、じゃあお留守番!散歩行ってくるから」
追い打ち作戦!そしてそんな二人をそわそわと眺めるあき。
『え?お散歩行っちゃうの?私を置いて行っちゃうの?』
「さ~じゃあ、散歩行こうか!」
すると、遂に!!
『あ〜もう!!えいっ!!』
『お散歩!』
『お散歩行きたい!』
『お散歩!置いて行かれるのは絶対にいや!!』
『お散歩!』
『お散歩!!』
『お散歩に行くの!!』
『お散歩に行きたい!!!』
『行きたい!!!』
『行きたい!!!!!!!』
あき!!!後少し!もう少し!!凄いよ、あきちゃん!!!
『お散歩行きたいの〜っ!!!!!』
そして、最後の1段をあきが飛び下りました。
遂に、遂にやりました!!階段下りをあきがクリアーしました!!!
「あきちゃん、凄いな!!」
「あき、良くがんばったね!!!」
驚きと喜びに沸く私たちをあきが見上げます。
『お散歩!!』
『ねえ、お散歩でしょ?』
「あきちゃん、遂に階段下りちゃったね~」
「そんなにお散歩好きなんだね~。ここまで頑張れるとは恐れ入ったわ!」
散歩に夢中で自分が階段をクリアしたことが分かっているのかいないのか。でも一度クリアすると克服できるあきですから、これでもう「下りられない〜っ!!下ろして〜っ!!」から我々は解放されたと思います。
さ、そんなあきちゃんを散歩に連れて行ってあげましょうかね!!