柴犬あきとの生活 190
静かなるネギ遊び
あきが、現在彼女の中で一番ヒット中のおもちゃ、ネギを持ってやってきました。
ネギの緑色の部分を咥えて、ぶらぶらぶら下げています。
「あきちゃん、どうした?遊んで欲しいの?投げるの?」
持って来たのに全く口から離す気は無いようです。彼女がして欲しいのは、おそらく引っ張り合いっこなのですが、最近特に力をつけて気があきと引っ張り合うのはなかなか骨が折れるので・・・
「あきちゃん、離して。投げないよ?投げなくていいの?じゃあ、こうだ!」
ぶら下がっているネギを持って、くるっとあきの口を一回りさせて見ました。
それでも離す気は無いようで、すぐにくるっと逆回転させて再びぶら下げました。
「離さないね~じゃあ、やっぱりこうだ!」
あきの顔に巻きつくネギ!でも本人は気にしていないのか、じっとしています。
そしてまた顔を動かして、自分でネギを逆回転。
私は私で、勢いつけて再度ネギを顔に巻きつけて見ます。
でもまたあきは逆回転でネギをぶら下げました。
「あきちゃん、ほら、離して!離したら投げてあげるから」
そういって真上に持ち上げて見ましたが、これでもまだ離しません。
『そうじゃなくて~』
とでも言うように、またネギを回転させてぶら下げます。
「何?引っ張るの?」
『そうそう』
「これでいいの?」
『ま、そんな感じ!』
でも、まだネギを離さず再びぶら下げました。
しかも、テンション低っ!!!
もはや、何がしたいのかいまいちわかんなくなって来たよ、あき。
『だから、ネギ!』
「いやいや。ネギは分かってるけど、投げて欲しいの?欲しく無いの?」
とりあえず、ネギの白い部分を持って見ましょう。
全く離さないので、新たな行動に出て見ました。
ポコっ!
どうだあき!これなら離すだろう!!
クッションになっている部分で軽く頭をぽこっとやってみましたが
離さない。
「あきちゃん、怖く無いの?」
まあ。力を入れているわけでは無いので、痛くは無いですけどね。
再度ポコっ!
それでも離さない・・・何度ネギで額をペシペシやられても、全く怯まず!!
しっかり奥歯で噛み締めています。やっぱり引っ張り合いたかったのね。
でも私は引っ張りっこはしたく無いので、今度はあきの目の前でワイパーみたいに左右に振って見ました。今度こそ離すでしょうか?!
動かしている間、目は閉じるものの離さない!
「ほら、離して!」
再度目の前で振って見ますが・・・
全く離さない!
「あきちゃん、これ楽しいの?」
ずーっと無言でネギを噛み、私の側から離れないあき。何て静かな遊びなんだ!!
すると、急にネギを振り回しました。
白い部分に埋め込まれている音がなる部分をぎゅっと噛みます。
「キュッキュッキュッ!!」
音を出すときには、遊んでのサイン。
仕方がないのでまたネギを握ってあげます。
そして、全くネギを口から離さないあき。いつになったらこの遊びが終わるのやら。
こうして、静かで、面白いんだか面白くないんだかよく分からない遊びは続くのでした。