柴犬あきとの生活 27
口笛
年末、NHK恒例のクラッシックハイライトを見ていたときのこと。オペラのアリアにあわせて私が不意に歌った瞬間、じゃれついていたあきがビクッとして私の顔をまじまじと見ました。
「あきちゃん、そんなに驚かなくても」
とこっちが照れる程、不思議な物を見た、という感じで私の口をみつめています。
「歌うのがそんなに不思議?」
変な音がした場所を確認しようとでもいうように、あきが膝の上にのって口を見にきました。探究心旺盛なあきは音にも敏感で、かなり反応が良いと思っていましたが、歌でこんなにびっくりするとは思っていませんでした。しかも音の出所の匂いを嗅いでるし!今のなに?今のなに?ねえ、何だったの?という反応です。
「あきちゃん、恥ずかしいからもういいって!」
そんなあきが口笛を聞いたらどんな反応をするのか。口笛は上手く吹けませんが、音を出すぐらいならできるので、いざ実験。少し離れた所にいるあきに向かってヒューヒュー音を出してみます。
「ヒューヒューヒューヒュ」
早速あきの耳がピクッと動き、何の音?と首を傾げます。か、可愛い!!
「ヒュッ!」
でクッと顔を傾げるあき。
「ヒュヒュヒューヒュッ!」
また傾げた。不思議がってる、不思議がってる。ふふふ。
「ヒューーーーーヒュッ!」
遂に我慢出来ずに立ちあがります。
「ヒュッ!」
来た来た。あきがどんどん近づいて来ます。
不思議不思議、と思ってるようで、無言で近づくあき。
「ヒュ〜ヒュ!ヒュッ!」
また首を傾げています。
あきちゃん、不思議ね。変な音してるね!
「ヒュー!」
遂にあきが至近距離へ。何故かきちんとお座り。
「ヒューヒュッ!!」
しつこく続く、口笛の音の出どころを調査。飛びかかって来たところで実験終了!
口笛が気にいったのか、嫌いなのかは不明ですがとにかくあきは口笛が不思議なようです。
音に敏感なあき。まだあきは体験していませんが、我が家の犬である以上、これからある音に慣れてもらわなければなりません。それはピアノ。
先代ナナは私の練習中、大人しくピアノの鍵盤の真下でわざわざ寝ていましたがあきちゃんはどうかしら。長時間我慢出来るかしら。ちゃんと慣れてね、あきちゃん。