柴犬あきとの生活 118
3度目のお風呂 その2
シャンプーが終わり、あとは自分でプルプルして濡れた毛の水分を落としてお風呂場から出るばかりのあきです。ところが、何度言っても全くプルプルする気配は無く。毎回思うことですが、本人の前で私がやってみせる事が出来ないので、言葉でバカみたいに「プルプルして!」としか言えないこのもどかしさ!!!
『ちゃんと我慢したんだから早く出してよ』
そんな恨めしい顔でこっちを見ないでくださいよ。
「あき、ほら、プルプルして!早く!!」
『ここさえ開けば出られるのに・・・』
ドアを確認しても出してあげませんよ。
「ほら、プルプル!」
『まだ開かないのかな~。早く出たいのに』
馬耳東風とはこの事です。全くプルプルする気なし。もうっ!
仕方ないので顔を持って左右に動かして見ます。
「ほら、あきちゃん、こうして体振ってみて!」
予想通り全く効果はなく、逃げられた上にいよいよ壁に立ち上がりました。
『出して!出して!』
「あきちゃん、プルプルして!!」
あきは全く壁から剥がれず。
もともと足の力が強い子なので、びくともせず壁に立ちあがったまま降りません。
この格好ではプルプルは無理です。
「あきちゃん、プルプルしてよ~」
完全に私とあきの根競べです。そしてまた恨めしげな顔で私を見上げるあき。
はぁ~。もう負けました。
「あきちゃん、もういいわ。もう!!」
仕方なくドアを開けた途端、お風呂場から体が全部出る前にもうプルプル!!!
「あき、やっぱり出来るのに!!!もう!!何でお風呂場でしないの!!💢」
ここからはもうプルプルの嵐です!バスマットも壁も、棚のタオルまでもあきの水しぶきでびちょびちょ。あああああああ・・・・タオルを避難させておくべきでした。前より大きくなったので水しぶきが増量しているのを予測していませんでした。今回はあきに負けっぱなしです。とほほ。
あきはというと、以前よりプルプル上級者になっていて、尻尾の先の先まで器用にプルプル振るって水を切れるようになりました。
あれだけお風呂場でしなかったのに、連続プルプル一体今何回してるの、あきちゃん!!!
みるみる間に毛がふっくらしてきました。
そしてまたプルプル。バスマットにしっかり肉球型がついています。
壁も床ももうビショビショです。後の片付けが大変だ、これは。
プルプルの嵐が落ち着いたので、早速ペット用タオルでざっと拭きます。自力乾燥が進んでいたので、あっという間にこれぐらいのふんわり感になりました。
本人はもう終わりのつもりで脱衣場のドアを見上げていますが、ここからがまた闘いです。一番の強敵ドアヤーをかけなければなりません。
「あきちゃん、まだよ~ドライヤーしなきゃね!」
夫の指示通り無理には捕まえずドライヤーの風をさりげなく当てて行きます。
前回は大騒ぎで逃げ出しましたが、今回は思ったより大人しいような・・・
ちょいちょい逃げますが、割合大人しく風を受けています。
「あきちゃん、賢いね!!」
お腹を乾かすのは嫌がりますが、体に当たる風はさほど問題無いようです。
覚悟していたドライヤーの闘いは意外とあっさり終了。
ドアが開くのを待ち構えているあきを漸く解放してあげます。
ドアを開けた途端、今までの我慢が爆発してテンションアップ。
ここから一人運動会を繰り広げ、玄関からリビングまでぐるぐる駆け回り始めました。私は走り回る音だけ聞いてお風呂場の掃除です。まあ、派手に濡らしてくれました。次回は絶対に、タオルを避難させねば。洗っておいた棚のタオルが見事あきに濡らされてしまいました。
漸く落ち着いたお風呂上がりのあきは、前回同様ピカピカです。
苦労してもこれだけ綺麗になると、あ~良かった!と嬉しくなります。
「あきちゃん、綺麗になったね!ピカピカだね!!」
白い毛は真っ白に。茶色い毛も明るい茶色に。こうして見ると結構汚れていたようです(笑)
これで暫くお風呂に入らなくても大丈夫。手術前の準備は整いました。あとはあきに頑張ってもらうだけです。初めての全身麻酔が心配です。
頑張ってね、あきちゃん!