柴犬あきとの生活 119
深すぎる眠り
あきが無防備な姿で眠っています。安心しきっていて全く起きる気配がありません。
よく見ると、右耳が折れて頭の下に入り込んでいます。
「あきちゃん、お耳入っちゃってるよ」
敏感な耳を触られたら起きそうなものですが、全く起きる気配なし。
犬のくせに何この油断!!でも、そんな子に育ててしまったのは私ですからしょうがない。
なんとも気持ちよさそうに深い眠りの中にいます。
余りに起きないので、ちょっと胸を撫でて見ましたが、気持ちよさそうにしているだけで、全く目は開けません。
どれだけ眠たいの!!と少々呆れてしまいますが、成長期ですから、眠たいんでしょう。これで目が醒めるとまた大暴れなので今はそっとしておきましょう。
そしてその夜。眠りの深いあきに悪戯をする不届き者が出没しました。
座布団の上で気持ちよく眠っているあきの足に忍び寄る魔の手が!
夫が自分の孫の手であきの肉球をこちょこちょ。夫はあきの肉球をくすぐるのが大好きなのです。かわいそうにあきちゃん。今日は夫の指じゃなくて孫の手でくすぐられています。
肉球を触られたあきは、ビクッとなったものの、目は覚まさずに足だけ避難。
足の裏をコタツ布団にくっつけるようにして足裏の守りに入りました。
でも再度あきに魔の手が。。。
急いで逃げる肉球!でもあきは起きず!
その様子を見て笑いながら再度孫の手を伸ばす夫。
「もう!寝てるんだからやめてあげたら」
「だって、可愛いんだもん」
くすぐられたあきはさっきより大きく足を動かしました。
「うーん・・・ここまでされてもまだ起きないよ、この子」
下半身だけ動かして、未だ上半身は眠りの中です。
そんな状態なのでまた夫は調子に乗って再度こちょこちょ。
流石に今度は目を覚ましました。
「ほら~あきちゃん、怒っていいよ、もうやめてって言いなさい!」
今度こそ起きるだろうと思ったのですが、足を隠してあっという間に眠りの国へ。
えー!!まだ寝るの?!
ここで寝たらまた餌食にされちゃいますよ?あき、逃げなくていいの?
ほら、また言わんこっちゃない。再度あきの肉球に魔の手が。
そしてまたうっすら目を開けるあき。
『もう~さっきからくすぐったいなぁ』
『寝るとなんか足に触るんだよね。おかしいなぁ』
今度こそ起き上がると思いきや、再びゴロンと横になりまた眠りの世界へ。
「あきちゃん、起きないとまたくすぐられるよ?」
夫も相当しつこいです。。。はぁ。。。
『いい加減にしいや?💢』
遂にあきの目が怒りの眼差しに!!!怒り爆発か?!と思った途端
えーっ!!!寝ちゃうの?!
『足隠しておいたら大丈夫』
いやいや、あなた。また狙われますよ?
ほら!やっぱりまた!!
『もう!くすぐったい!!』
あきが足を蹴り蹴り。もういいかげんやめてあげたらいいのに。
「やめてあげて!!もう!!」
あ、遂に起きるか?!
『いい加減、やめてくれますか?』
あきが私の顔を見上げました。
「いやいや、あきちゃん。私じゃないから!!こっちこっち!」
と夫を指さします。
『本当、やめてくれますか?💢』
今度は夫の顔を睨んでいます。そうよ、そう。あきちゃん、こそばしてたのは私じゃないのよ。
『寝てるのに、本当もうしつこい!!!💢』
この恨めしげな顔。
と、ここで大欠伸。
『あ~も~眠い・・・』
あきは夫の手が届かない場所に移動することもなく、再び眠りについたのでした。
日中もよく寝ているのに、あきの睡眠力には驚くばかりです。