柴犬あきとの生活 121
おにぎりを巡る攻防
我が家に来た時には、全く人間の食べ物に興味がなかったあきですが、5ヶ月になった今、予想通り興味津々になって来ました。
おやつにクッキーを開けた途端、リビングで遊んでいたあきが「ハッ!」とこちらを見ました。ああ、見つかってしまいました。
「あの子、気づいたよ」
「こっち来るね」
あきちゃん、すでに舌が出てますよ。
でも我が家では人間の食べ物は基本的にあげないことにしています。そこは非常に厳しく徹底しています。
先代ナナは、生まれつきリンが分解できない体質で、特別なドッグフード以外食べられない子でしたが、それでもヨーグルトを食べた後、ちょと舐めさせてあげたり、大好きなキャベツを数切れあげたりしていたのですが、あきには犬のおやつとドッグフード以外徹底してあげないようにしています。なぜなら、あきの記憶力は抜群で、一度OKになると歯止めがきかなくなると予想されるからです。足に負担がかからないように、体重を適切にコントロールして、健康で長生きして貰おうと思っています。
と言うわけで、本人は「なになに、何食べるの?!」と言う感じでこちらに向かって来ていますが、それに応える気は全くなく(苦笑)
「あきちゃん、あげないよ?」
『ねえねえ、何か食べるんでしょ?』
「あきちゃん、あげないよ?」
『ねえ、何食べるの?』
「あきちゃんのおやつじゃないの」
『美味しそうなんだけどなぁ。。。』
あきの偉いところは、興味はありますよと言うアピールはするものの、数分後には諦めて去っていくこと。と言うわけで、今回もあっさり諦めて去って行きました。
ところが!あきが猛烈アタックするものがあります。
それは、「おにぎり」。私が朝食用に作って冷凍し、毎朝解凍して食べているおにぎりです。
実は、朝の忙しい時に私が食べかけのおにぎりをテーブルに置いたまま、少し席を外した時に「こっそりおにぎりを齧った事件」が起こりました。
おにぎりの端っこを食べたのですが、どうやら「美味しい!!!何これ!!!」となったらしく、それ以来、おにぎりを作っている時にも猛アプローチ。特に梅干しの匂いがたまらないようです。変な子です。
と言う訳で、今朝もおにぎりを食べ始めた夫の手元から目が離せない様子。
おにぎりをガン見中です。
『おにぎり。。。欲しい。。。』
何やら考え込んでいます。
そして思わずテーブルをペロン。
でもテーブルはおにぎり味じゃないから、方向を変えてまたペロン。
「あきちゃん、テーブル舐めたらダメよ!」
そしてもう我慢できない!とばかり夫の脇から潜り込んだ!!
そしてあっという間に顔を出した!!
完全におにぎり狙いです!
あ!!!遂に舌が!!
「あき、ダメ!!!こらっ!!」
夫が右腕であきの攻撃からおにぎりを守ろうとしますが、敵もさる者。必死です!
あ!!のりにあきの舌が届いた!!
あきちゃん、押されて形相が変わってるよ?
腕で押されておにぎりから遠ざかるあき。
でも舌は出たままです。そんなに食べたいのか、あき。
「あきちゃん、それはあきちゃんの食べ物と違うの」
夫が遂にあきを退けました。
『おにぎり!おにぎり!おにぎり食べたいの!!』
「あきちゃん、ダメよ。これはあきのじゃないの。ご飯邪魔しちゃダメでしょ」
「もう、この中入ってなさい!」
そしてコタツの中へ促されるあき。
貰えないと分かったあきは、これまた案外あっさりコタツの中へ。
中を覗いてみると、早速座布団のチャックを齧っています。
「あきちゃん、おにぎり食べられないのよ。ご飯の邪魔しちゃダメなの」
『だから今、チャック噛んでるの』
「あきちゃん、あきちゃんはさっき自分のご飯食べたでしょ?」
『そういうんじゃなくて、おにぎりが好きなの』
若干恨めしそうな顔で見上げるあき。一度味を覚えたらこうなるということは、やはり食べ物をあげなくて正解です。
あきちゃん、あきちゃんはやっぱり食いしん坊になってきたね。
でもすぐに諦めて、偉い偉い。後でおやつあげようね。