柴犬あきとの生活 128
あきちゃん、伏せ!
夫が犬用乳ボーロを手に、あきに話しかけています。
「あきちゃん、お座り!」
あきが、ちまっと座りました。でも今日は座っただけではお菓子は貰えないようです。お座りの後、お手とおかわりがくるのかと思いきや
「あきちゃん、伏せ!」
どうやら新しい芸を仕込もうという事のようです。
現在あきは、「お座り」「お手」「おかわり」「待て」が出来ますが、既に5ヶ月を過ぎているので、多い方ではありません。
先代ナナは、3ヶ月の時点で「お座り」「お手」「おかわり」「お預け」「伏せ」「もっと伏せ(伏せながら地面に顔をつける)」「ぐるり(立ったまま1回転)」「コロン(寝転んで1回転)」が出来ました。牧羊犬だけに、「ご主人様の言うことを聞くのが私の幸せ!」みたいな子だったので、それはそれは良くいう事を聞き、芸を覚えたものです。
あきも賢い子なので言うことはしっかり分かっているのですが、なにせ狩猟犬だけに「自分で考えます。やりたくない事はやりません」というタイプ。分かっていても自分の気が進まないことはやらないのです。故に、いまだに手を握られたくないので「お手」も「おかわり」も私の手の上ではなく、触られないように横に出します。全くもう!
と言う訳で、あまり増えない芸に「伏せ」を追加する事にした夫。
「あきちゃん、伏せ!」
手の平を床と平行にして上下させ、伏せを指示しています。それをじっと見つめるあき。
おや?!あきの左手が前に出ました。これはもしや?
今度は右手が動いて、左右が出揃いました。これはもしかしたら、もしかするかも!!
と、ここで左手がなぜか後退。えーっ!!!
そして右手がもっと後退。これ、完全に最初のお座りより後退しています。
うーん、そんなに簡単にはいかないよね。
最初より離れたあきに、夫は再度伏せチャレンジ。
「あきちゃん、伏せ。ふーせっ!」
ちょこんと座って夫の手をじっと見ています。お菓子があるからですが、飽きて逃げ出さないのが可愛らしい。
「あきちゃん、ほら伏せしてごらん?」
何やら考え込んでいます。あきが伏せのポーズをする度に私は「それが伏せよ、覚えてね!」と言ってきたのですが、それを思い出してくれているのでしょうか。
あれ?あきが何やら前のめりになって来ました。そして次の瞬間右手が動きました。
そして、今度は左手が!
「あきちゃん、伏せ!」
これは!!!良い感じに体高が下がって来ました。
そして遂に!!
あきが伏せました!!!
「あきちゃん、伏せできたね!!!」
早速ご褒美の乳ボーロを貰います。
「あき、賢いな~伏せできたね!賢い、賢い!」
夫も喜んで頭を撫で撫で。
もっとお菓子ないの?と言いたいのか手の匂いを嗅いでいるあき。
あき、5ヶ月にして「伏せ」が出来るようになりました。決して早くはありませんが、少しずつ出来ることが増えて来ています。「伏せ」を教えて数分で出来るようになったと言うことは、もうずっと前から本人は分かっていたのでしょう。何で「伏せ」って言ってこないのかしら?ぐらいの事だったのかもしれません。
今度は何を覚えましょうかね、あきちゃん。