柴犬あきとの生活 130
あき、キリンとブタを狩る!
術後、抜糸まで散歩に行けず退屈しているあきが、いそいそとおもちゃを持って来ました。
私に投げて、と言っています。でも、あきの「投げて」は文字通りに受け取ってはいけません。「投げて」の前に「引っ張りあいっこをしてから投げて」という言葉が隠されています。
そして、メインは投げるよりも「引っ張りあいっこ」なのです。これが、小さい体で物凄い力!の上に、まず離さない。
どれぐらい離さないかと言うと、おもちゃを噛んだあきがおもちゃごと釣れる、と言ったらお分かり頂けますでしょうか。体が宙に浮いてもおもちゃを離さない、というのがあきです。
7kgのあきをおもちゃで釣る。言うまでもなく、ものすごく重たい!です。そして引っ張りあいっこは、はっきり言って重労働!です。
と言うわけで、私、良い方法を思いつきました。
ブタさんを持って来たあきの前で、手に握りしめたキリンを見せます。
「あきちゃん。ブタさん離さないと投げないよ?」
目の前で揺れているキリンにあきが反応しました。しめしめ。
「あき、離せ!」
すると、ブタを落としました。
やった!!間髪を容れずキリンを投げ、あきが取りに行っている間にブタを拾い上げます。
あっという間にキリンを持って来たあき。
しっかりキリンを噛んでいます。
でも、私の手にはすでにブタがいます。
「あきちゃん、離さないと投げないよ?」
あきは考え中。引っ張りあいっこしないで済む方法を編み出して来たなと思っているのかいないのか。
なかなかキリンを離さないので、ブタをちらつかせます。
「あきちゃん、投げないよ?」
結局キリンを下に置いたあき。
宙に舞ったブタを追いかけます。
私は急いでキリンを拾います!
あっという間にあきがブタを噛んで持って来ました。
「離さないと投げないよ?」
ポトッ!
この遊びのルールがわかってきたようです。あっさり床にブタをおきました。
急いでキリンを投げるとあきがジャンプ!
意気揚々とキリンを運びます。
そしてあっという間にキリンを置いてブタを待つ。
ブタを空中でキャッチ!
だんだん顔が鋭くなってきたような気が。。。
いつ投げられても良いように構えの姿勢でブタをさっさと落とします。
「あきちゃん、行くよ?」
キリンをぶらぶら。あきはキリンから目を話しません。
狙ってる!
完全に空中キャッチが楽しくなってます。
そしてキリン、ブタのサイクルがどんどん加速されてきます!
「あき、行くよ?」
ブタを揺らしてあきの気を引いていると。。。
『なかなか投げないなら、こっちから行くよ!』
とばかりに飛びかかってきました!
飛び込んでくる!
その直前にポーンとブタをあきの後方へ投げました!その瞬間あきが体をひねった!
そしてすぐさまブタを回収。なかなかの瞬発力です。
そしてまたブタを置いて私の前へ。今度はキリンをゆらゆら揺らします。
顔が完全に獲物を狙ってる!みたいになっています。
そして、またあきが飛んだ!
見事空中でキャッチ!
両足が完全に床から離れています。そして、猟犬の血が沸き立ってしまったのか、キリンの腕を噛んで振り回し始めました。
かわいそうに、キリンさん。。。
ジャンプしているうちにテンションが上がったのか、引っ張りあいっこが出来ないイライラが募ったのか、激しく振り回しています。
そしていつの間にやらキリンの顔面をがぶり!
やっぱり柴犬はハンターなんだなぁ。。。と実感。
そしてもうあきの目線はブタです!
「あき、行くよ!」
そしてジャンプ!
あきの「キリンとブタの狩り」はまだまだ続くのでした。